機能性表示とは「お腹の調子を整える」「下腹をスッキリさせる」といった具体的な健康効果のパッケージや広告などへの表示のことを表します。

それらの文言は一定の根拠に基づいていなければならず、企業や生産者の意思のみでは表示できない仕組みになっています。

機能性表示に厳しい条件が課されていた背景には消費者保護の観点があります。

消費者が何らかの商品を購入する際にはパッケージや広告などに書かれている情報に基づいて、どれを選ぶか決めるのが一般的です。

つまり、もし、そこに書かれている情報が嘘や間違いだとしても、消費者はそのことを購入前に知ることが出来ません。

そこで消費者庁では根拠の無い文言を書かないように企業側へと規定を設けています。

そのため、かつて食品の機能性表示が可能だったのは特定保健用食品と栄養機能食品の2つだけでした。

 

しかし、2015年には機能性表示制度が生まれたため、安全性や機能性がしっかりと根拠に基づいていれば、様々な食品において機能性を表示できるようになりました。

例えば「お腹の調子を整える」という文言を表示させたければ、どの成分がどのようにお腹の調子を整えるのかが明白である必要があります。

乳酸菌には腸内の善玉菌に良い影響を与える効果がありますが、乳酸菌が含まれているだけの理由では「お腹の調子を整える」と表示できません。

乳酸菌がどのくらい含まれているか、その乳酸菌が腸まで届くかなど科学的な根拠が必要だからです。

逆に言えば今表示されている状態で一般に売られているものは消費者庁のチェックをクリアしたということなので、購入の際にはしっかりと確認しておきたいところです。

(参考)
機能性表示研究所

 

また、機能性表示において根拠ない数字は表記してはいけない決まりとなっています。

例えば「これを飲めば10Kg痩せる」という文言は全ての人が10Kg痩せることを科学的に証明できないため基本的には表記できません。

「乳酸菌が1万個含まれている」という文言ならば乳酸菌の数をデータとして証明できれば表示することが可能です。

これにより、機能性表示ではあまり具体的に書きすぎないことが通例となっています。

(参考)
機能性表示食品に関する情報|消費者庁

無事に消費者庁のチェックを通過し、機能性の表示が可能となった後も油断はできません。

商品の発売後に過剰な広告やテレビCMを放映する企業がたまにあります。

消費者庁に許可を取っている範囲内での広告であれば何の問題もありませんが、根拠の無いことを謳っていた場合はアウトです。

そういった商品は消費者庁の調査を受けることになります。

その調査にて不当な表示が認められた場合は広告の即刻停止や販売停止などの措置を受けることがあります。

消費者庁が世の中に出回っている全ての商品について把握しているわけでは無いので、何か怪しい宣伝文句で売られていたり、使った時に広告での効果と完全に食い違っていたりした時には、消費者庁へと相談をしてみることも大切です。

一般の消費者の行動が不当表示への抑止にもなります。