マッサージの歴史や施術内容、マッサージ店開業にあたっての資格は

数あるマッサージ店について考える

生活習慣の悪さやストレスの多さなどから体のコリや痛みを感じる人は少なくありません。
特に最近はスマホやパソコンを見る時間が長く姿勢が悪くなったり、疲れ目によって肩や腰の痛みを訴える人も多く、凝り固まった筋肉をほぐすために意識的にストレッチを行ったり、ヨガを習ったり、マッサージ店を利用したりする人が増えています。

ところでマッサージ店とはどのようなところを言うのでしょうか。

体や心をほぐすための施設はリラクゼーションという言葉がよくつかわれますが、リラクゼーションとは「緊張を緩めて安定した精神状態になること」「くつろぎ」「安らぎ」などを意味するのでマッサージも筋肉をほぐしてもらうことによって気持ちよくなるのでその言葉は当てはまるのですが、エステサロンやカイロプラクティック、ボディトリートメント、リフレクソロジーなども同じです。

また一人でのんびり音楽を聴くなど好きなことをして過ごすのもリラクゼーションのうちです。
そんな中でマッサージは、疲労回復や健康増進を目的として手で皮膚や筋肉をもんだり擦ったりして筋肉をほぐして痛みやコリをやわらげたり、血液やリンパの流れをよくすることで新陳代謝を促します。

もともとはフランスで生まれた技術で「マッサージ」という言葉はギリシャ語で揉むという意味の「マッシー」、アラビア語で揉みこむという意味の「マス」、フランス語で操作するという意味の「アジ」から生まれた「揉む」という手技なのです。
それが日本に伝わったのは明治時代の半ばでしたが、もっと以前の奈良時代ごろから「あんま」というものがありました。

あんまは中国は発祥の手法

あんまは中国は発祥の、押さえる、なでる手技です。
衣服の上からそして心臓に近いところから遠いところに向かって押さえたりなでたりします。

一方フランスから始まったマッサージは直接肌に触れ、指先など心臓に遠いところから近い方へ揉んでいきます。
現在日本ではこの二つの方法を合わせたような手技でマッサージを行っています。
静脈やリンパの循環をよくすることを目的とし、手のひらや指で体を擦ったり圧を加えていくものですが、手で直接触れるのでオイルなどを使って滑りをよくするなどの工夫もされています。

擦ったり揉んだりするのは誰でもできますが、どこをどのように揉めば効果的でまた強く揉んではいけないところなどは学ばないとわかりません。
体にはたくさんのツボがあり、そのツボを押圧することでその圧への反射が生体機能の働きを正常に戻していくという治療法があるのですが、その治療法を知るためには専門的に学ぶことが必要になります。

だからマッサージを行うためにはこれらのことを学んで資格を取得する必要があります。
その資格は国家資格となり専門学校で数年間学んだあとに国家試験を受けなければ取得することはできません。

マッサージを行うには国家資格が必要

そのような資格を有した人だけがマッサージ店を開業し、料金をもらってマッサージを施すことができるのです。
リラクゼーションが体験できる施設がたくさんできていますが、このようにあんまマッサージ指圧士という国家資格を持って施術している店はあまり多くなくむしろ人で不足と言われていているくらいなのです。

そこで体のコリや傷み、精神的な安定を求め需要が多くなってきたリラクゼーションの業界に民間資格でも開業できる整体などの店がたくさんてきたという訳です。

民間資格を取得して開業している整体やカイロプラクティックなどは保険が適用しないことはよく知られています。
しかしあんまマッサージ指圧士が施術するマッサージや同じく国家資格の柔道整復師が施術をする整骨院や接骨院では場合によって保険が適用することがあります。

接骨院の場合は日常生活やスポーツなどで怪我をしたときや間違った動作などでのけがの場合です。
骨折や脱臼、肉離れなどがその対象で基本的には医師の診断を受けたうえでの施術になります。

健康保険から療育費を受けることができる

マッサージの場合は医師から施術を勧められた時に健康保険から療育費を受けることができるのです。
その場合はマッサージ師が関節の可動区域を拡大し筋力を強くするために行う医療マッサージということになります。

この場合の注意点としては、必ず医師の診断が必要なことと、施術する人があんまマッサージ指圧師の資格を持っていることです。
柔道整復師や鍼灸師の資格を持っていてマッサージを施しても健康保険の療育費を受けることができないということです。

あんまマッサージ指圧師の国家資格を持っていると開業をしてお客さんから料金を得ながら施術をすることができるのですが、保険適用は実際に医師の診察を受けて同意がないとできないので、それ以外は一回につき数千円の料金で施術をすることになります。

そのためになかなか集客ができないという可能性も出てきますが、うまく集客できると一人のお客さんを施術するのに1時間程度かかるとしても一日の施術数は7、8名ということになるので資格を持っていると良い収入が得られることになります。